2012/06/13

「周りに迷惑をかけたくない、
とにかく急いで匂いをとってほしい。」

死後二週間ほど経過した現場の特殊清掃をお任せいただきました。

あまりの異臭に隣人が気づき、発見に至りました。

作業工程は割愛させていただきますが、いつも
思うことを。

故人の思い、遺族の思いとは。

たまに記事でこんなことを目にします。

「故人の思いを尊重し、個人が大切にしていたであろうもの（例えばゴルフセット）をリユースします。笑顔マーク」遺品整理業者

リユースは当然大切ですが、一番大切なのはそこか？と思ってしまいます。無念の内にお亡くなりになり、ご遺族も死を受け入れられない。悲しみのあまり終始泣いてらっしゃる方もおられます。そんな状況で本当にそれを一番に考えてすることが故人が最も願っていることなのか？

故人の生きた証を残すのは大切なことですが、
内容によっては違和感を覚えるときがあります。

30年も生きておらず、僕自身が死に対してどう考えるべきなのか、はっきりとした答えはまだ模索中です。故人への最後のお手伝いと思って現場に入らせていただきますが、どんな思いだったのか、いまこの場で何を願っているのだろう。悲しみに包まれているご遺族に対してどう応えてあげられるのか。

僕は何を考えるべきで、この仕事を通じて何を感じとれるようになるのか。これらをいつも考えます。

真摯に取り組むことで、僕みたいな世間知らずの若造の成長の場になることに間違いはないと思っています。

「本当に前向きで、いい子でね。今でも亡くなったなんて信じられない。」

心身ともに疲れているお客様の手助けとなれるよう、努めて参ります。

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